世界最高ランクの羽毛布団をリフォームさせて頂きました

12月に入った途端、冬らしく寒い気候になっていますね。

当店では、年内仕上げをご希望されている方の打ち直しのお布団が

毎日たくさん出来上がってきています。

今年は例年よりご注文が多く、出来上がりまでお時間がかかってしまった方には

大変ご迷惑をおかけしております…　申し訳ございません！！

新年にふかふかのお布団でお休み頂けるように

店頭スタッフ、工場スタッフともに頑張っていますのでもう少々お待ちくださいね。

皆さん、どうもこんにちは！！

ふとんの河村４代目、日本睡眠科学研究所認定スリープマスターの牧子です。

さて、先月のことですが、福岡市城南区にお住いのお客様から一本のお電話を頂きました。

「うちに外国製のすごく大きな羽毛布団があるんだけど、

それをダブルサイズにリフォームしたいので、家まで取りに来てくれる？」

数年前にも綿布団の打ち直しをご注文頂いたことのあるリピーター様でしたので、

お日にちお時間を約束してご自宅に伺ってきました。

通常ならご自宅に伺ってお客様の羽毛布団を診断して、

それからリフォームのコース、生地など打ち合わせをして・・・

となるのですが、お客様の羽毛布団を見た瞬間、いつもと違う感覚をおぼえました。

付いてたラベルはこれひとつ。フィンランド製という情報はわかったのですが、

生地の質、ダウン率、詰め物重量などが記載されたラベルがありません。

でも、生地に触れた瞬間、私は感じました。

「生地は高級シルク生地。そしてむやみにふくらみすぎないこの感覚。

　これはもしかしたらアイダーダックダウンが入っているのでは？？？」

アイダーダックダウンというのは、世界最高ランクに位置付けられ、

収穫量も輸出量も厳しく制限される超超超高級羽毛のことです。

これが布団になると、今ではシングルでも200～300万円する希少価値の高いもの。

羽毛ふとん診断士の資格をもつ私は、いつもと違う感覚があったものの、

表示がない以上「これはアイダーダックダウンです！」とは言い切れません。

そこで、お客様の了承を得た上で、目の前で側生地を破って中身を確かめさせて頂きました。

すると・・・

私が思った通り、アイダーダックダウンの特徴でもあるブラウン色をした羽毛がビッシリ！！

そして、普通の羽毛なら辺り一面に羽毛が舞い散るのですが、

アイダーダウンには羽毛どうしが絡まりあう性質があるので、

羽毛を取り出してみても決して周りに飛び散りません。

その時、私の勘が確信に変わりました！やっぱりアイダーダックダウンだったと。

となると、羽毛の性質も通常の羽毛とは異なりますので、

リフォームの料金も別途お見積りさせて頂くことになりました。

ちなみに、元サイズはダブルサイズより一回り大きいクイーンサイズでした。

その中身（アイダーダックダウン）を取り出して水洗い洗浄をし、

ダブルサイズに仕立て直したいというのがお客様のご要望でした。

元々のお布団はシルク生地が使用されていましたが、

今度は軽くて手触りがよく光沢もある超長綿100％（140単糸）の生地でリフォームさせて頂くことになりました。

お預かりから約３週間。ついにリフォームが完成しました！！

今度は柄もの生地をお選び頂きましたよ。

羽毛が偏りにくいよう、通常の羽毛布団よりマス目を小さく8ｘ8マスキルトで、

さらに羽毛が移動しにくい特殊マチ構造のＨＭキルトを採用させて頂きました。

当店でリフォームした証しも付けさせて頂き、

しっかり1.6kg入りのダブルサイズのお布団に生まれ変わりました！！

実はご自宅訪問時に、もう1枚見てほしいと追加でお出しになられた羽毛布団がありました。

すると、リフォームした布団と同じ会社のラベル！！

さらにこちらには品質表示ラベルが残っていて、アイダーダックダウンの印字が！！

こちらはシングルサイズでしたが、小さな穴が開いている状態でしたので、

こちらもまた近々リフォームされるようご提案させて頂きました。

当店では特殊な羽毛布団のリフォームもできる限り対応しておりますので、

そういったお布団をお持ちの方も捨てずに一度ぜひご相談ください。

今年は原毛価格が大変高騰しています。

こういう希少価値の高い羽毛布団は、買い替えるより絶対リフォームのほうがお得ですよ。

ありがとうございました。

(2022.12.09)